「食べたい」という気持ちの尊さ
2023年5月11日
昨日、やっとの思いで家に帰ってくることができた。
目の前に拡がるいつもと変わらない景色が最高に心地よく、ここが「世界でもっとも安らぐ場所である」いうことを再認識した日。
一体なぜかと言えば...
実は、GWに台湾へ行ってきました。
渡航後すぐにコロナに感染し、8日間の入院生活を余儀なくされたのです。
その間、38〜39℃が続いたことはもちろんのこと
食事が喉を通らないなんてもんじゃなく、首を締め付けられているかのような息苦しさ
肺炎による胸部の圧迫感で息をするのと薬を飲むのがやっと。それだけでもうお腹いっぱい
下半身を中心にリンパ周辺が浮腫んで、ゾウさんみたいな足に...。しゃがむこともまだちょっと辛い...。
8日間ずっと点滴に繋がれっぱなしで、横になると苦しいからまともに眠れない(かと言って上半身を起こしているのもしんどい)
おいしいとか、おいしくない以前に、食べたいという気力さえ湧かないって、なんて虚しいのだろう...。
8日間の間に口にできたものは、驚くほど少なかった。
息も絶え絶え口に運んだ食事が
「味気なく」
「香りもわからなし」
「日本の味じゃないから落ち着かない」
というもどかしさで、食事を見ることさえ気持ちが悪くなりました。
(上の写真はかろうじで3口だけ食べられたごはん。その後は蓋を開ける気力も湧かず...)
息をする
からだを起こす
食事をとる
話す
歩く
寝る
そんな当たり前のことができなくて、しんどくて、苦しくて、もどかしかった...。
普段当たり前すぎて、意識する必要さえないけれど、体の機能が24時間365日休みなく働き続けてくれているから、わたしはこうして平穏に暮らすことができていたのだと痛感した。
「異国の地でこんな状態になっちゃって、ちゃんとわたしは帰れるかな...?」
不安でたまらなかったけど、泣き言を言ったって何も解決しないし、泣いたって症状がよくなるわけじゃない。
「ここは日本じゃない」という怖さがじわじわ襲ってきたけれど、耐えるしかなかった...。
そんな中で、病院との連絡や通訳をしてくれて、精神的にも励まし続けてくれた
ピンチュンさん(@shiang__tsai)の存在がなければ、もうとっくに心は崩壊していたと思う。
有り余るほど長く感じた入院生活の中で、正直サバイバルか監獄生活かと思うようなシーンもあった。トイレに簡易ベットを引いて寝た夜さえある
(死ぬまで使える伝説がまた増えてしまった...。)
でも、国籍を超えた人の温かさや、ふだん目の前に広がっている日常がどれだけ幸せか、ということにもう一度気づくきっかけにもなった。
(菓子パン、ポッキー、卵がゆ。やたら差し入れをくれたお医者さんや看護師さん。英語も通じない人が多かったので、Google翻訳さまさまのコミュニケーション術を身につけた。)
今回の旅に出る前から、ずっとずっとわたしは「健康」が欲しいと願ってきたし、そのための料理を作り続けてきた。
「食べたい」という気持ちはとても尊くて、食べたいものを作れるのは「家」という世界一安らげる場所に暮らしているからで、食べたものを受け止めてくれるこの体があるからこそなのだ。
その全てが奇跡。
奇跡の連続の中で生かされていること。
そんな当たり前のことが、決して当たり前じゃないよってしみじみ教えてもらった旅だった。
お知らせ:いよいよ5/13〜19まで!
7日間限定の募集「おうちで"ふんわり"ヤエ食堂」
おうちでヤエ食堂 5ステップ スパイスカレー初級講座の内容にプラスして、
・5つのふんわりレシピを掲載した冊子
・5つのふんわりレシピの作り方をデモンストレーションするライブ配信
が付く「おうちで"ふんわり"ヤエ食堂」は、5/13〜19までの7日間のみお申し込みを受付ます。
ふんわりサロンからお届けするライブ配信は6/3(土)の予定です。
ふんわり流のスパイスレシピの魅力
作り方のコツ
発酵調味料との組み合わせ方
レシピ以外のアレンジなど
冊子には掲載しきれなかった情報盛りだくさんのライブをお届けしちゃいます。
おうちでヤエ食堂プロジェクトの企画〜撮影〜リリースまでの裏話もしゃべります...!
最近、もっぱら出版のレシピ撮影だったり、執筆だったり、もくもく作業ばっかりで、レシピの魅力を語る機会が全然ないので、ライブ配信がものすごく楽しみなのです。もちろん、録画もしますから「あとから視聴」もできます。
皆さま、どうかもう少しだけお待ちいただけいただけると幸いです。募集開始日に、改めて公式LINEでご案内しますね!