旬を感じる生活(2017/04/22)
先日は予想以上のスピードで体験レッスンのお申し込みがあり、嬉しい氣持ちでホクホクしている私です。
実は、Basic講座と体験レッスンに、北は北海道、南は福岡、そして静岡や岐阜からも生徒さまがレッスンに来てくれます。
女性のパワーってすごい!
最近は、県外からの生徒さんもどんどん増えていて、ふんわり糀家のレッスンをキッカケに香川県に来てもらって、うどん巡り・金毘羅さん・島巡りなどを楽しんでもらえたらいいなぁなんて思ってます。
実は今、Basic講座に福岡から通ってくれている方がいるのです。
お店や宿に行くと「どこから来たの?」と聞かれ、「福岡です」と答える
すると店員さんが「福岡からわざわざ香川県に何しに来たの?」と聞かれ、「料理教室です」と答える
すると店員さんが「福岡からわざわざ来るような料理教室ってどこにあるの?」という話のパターンに必ずなるんだと。笑
そんな風に笑いながら話してくれました。
「毎回マリンライナーで瀬戸大橋を渡る時に、瀬戸内の静かな海にぽこぽこと島が点在している風景が凄く綺麗で感動して、何故かちょっと泣けてくるんです」ってその生徒さんが昨日のレッスンで話してくれたんです。
その氣持ち、すっごく良くわかります。
私も、香川県に来たばかりの時はマリンライナーの中から見る瀬戸内海の景色に本当に魅せられて「こんなところに住むようになるなんて幸せだなぁ」って思いました。
私は海なし県の埼玉出身だから、海に対する憧れがあって、海の近くに住むって凄くおしゃれで素敵って思ってました。
それに、埼玉県民が海水浴や観光で行く近場の海と瀬戸内海の様子は全くと言っていいほど違う。
本当に穏やかで、優しい。
ずっと見てたらそのまま眠れそうなほど大らかな海のあったかさを感じます。
ずっと住んでいるとそんな風に瀬戸内海のことを感じることはないかもしれないけれど、私はこの場所が本当に大好きなんです。
生徒さんのお話から改めてそう思いました。
だからこそ、ふんわり糀家をキッカケに県外の方が香川県に来てくれることが凄く嬉しいんです。
さて、話はちょっとそれましたが、タイトルの通り、香川県に住むようになって旬の食べ物を益々意識していただくようになりました。
もちろん、埼玉や東京に住んでいた時にも野菜の旬には人並み以上に敏感だったつもりです。
でも、こっちに住んで思うのは旬のものの出回り方が凄い。
特に香川県産のもの。
その時期になると何処に言っても旬の野菜がダーっと並んでいる。わかりやすく言うと今は竹の子全盛期(いや、そろそろ終わりかな?)なので、売り場の一番目立つところが竹の子コーナー。
あとは、香川県産のいちご『さぬきひめ』。埼玉や東京の時は栃木や福岡のいちごが多くて、香川県のいちごなんて見たことがなかったから、「あぁ、香川っていちごも生産してるんだ」って知りました。
竹の子がこんなに採れることも全く知らなかった。
あと、これは意識の問題なのかもしれないけれど春に山菜を意識して買って食べるようになりました。
ワラビ、ふき、うど、フキノトウ、タラの芽。
昔は『山菜=下ごしらえが面倒』というイメージばかり先行していたのですが、やってみるとそんなに面倒でもないです。
ちょっとした一手間の面倒くささよりも、この時期だけの”ご馳走”を食べたいという思いの方が強くなりました。
今年はワラビを卵とじにしたり、割醤油と鰹節でシンプルにいただき、お味噌汁に入れてみたり・・・。
そしてフキは定番ですがお揚げと一緒に炊いていただきました。
昨年はフキノトウで天ぷらと蕗味噌を作り、ウドも炊いて皮もキンピラにしました。
旦那さんにも旬のおかずはとても好評で、やっぱり自然の流れに従って私たちの身体は”春の苦味”を必要とし、冬の間に溜まった毒素を排出することを無意識的にするのです。
そういう意味でも私はこっちに住むようになってから、自然の流れを感じ、身体の声を聞けるようになったのだと思います。
先日見た「人生フルーツ」という映画で、なおさら自然の流れに沿って、”ゆっくりでいいから自分が出来ることは自分でやり、コツコツと時を貯めていって、長生きするほど人生が輝く生き方”をしていこうと思いました。
”ゆっくりでいいから自分が出来ることは自分でやり、コツコツと時を貯めていって、長生きするほど人生が輝く生き方”というフレーズは映画の中で語られるのですが、”何でも自分でやってみることで見えてくるものがある”っていうフレーズも印象的でした。
だから、山菜の下ごしらえも勿論、『ちょっと手間だなぁ』と思うことや『わかりきっていてやらないこと』ほど実際やってみるとその中で想像していなかった新しい発見や氣づきがあるんだっていつも感じていたそれをまさに映画の中のフレーズで聞いて納得しました。
料理だってそう。レシピを見るだけでなんとなくわかった氣になってるものを実際に作ってみると色々な氣づきがある。
発酵調味料だって、工程はすごく簡単だし、レシピはネットに載ってるし、知ったつもりになっているけれど、いざBasic講座でやってみると新しい発見があって、自分で今まで作ったものよりも美味しくできて料理にもフル活用できるようになっていく。
大人になると、面倒を避け、何でも知ってる・わかっているフリをしていくのだろうなと。
子供は面倒とか、後先とか考えず、やりたいと思ったことをやるし、疑問に思ったら「なんで?」って聞くし、そうやってどんどん体験して学んで成長してゆくのに。
旬を感じるということは便利になりすぎたこの世の中の流れから一歩引いて、景色の変化や木々の移ろいや身体の状態を一息ついて観察し、感じることなのかな。
料理だって、いつもの定番を作るのが簡単で早くて間違いないのかもしれないけれど、そこで新しいレシピにチャレンジしたり、旬のものを使うことで氣づきや新しい発見があって、その繰り返しで私たちは少しずつ成長していける。
そんな日々を積み重ねて人生が長くなるほど、輝く人になりたい。