【豆腐屋さん巡りツアー_vol.1】徳島・佐那河内村の壺中庵さんへ行ってきました!(2018/08/19)
LINEライブでご存知の方もいると思いますが、お盆中の私は、徳島の佐那河内村と高知の仁淀川周辺へ行ってきました!
滅多に雨に降られない晴れ女ですが、今回は台風の影響で、高知ではずーっとバケツひっくり返したような雨で、せっかく仁淀川に行ったのに、美しい「仁淀ブルー」を見れなかったのは残念。。
それでも、本当に楽しすぎる2泊3日の四国旅行でしたよ!
まず、今回の旅は、奈良県在住の私のお友達のemiちゃんが豆腐マイスターで、2箇所の豆腐屋さんに行くことが旅のメインイベントでした。
豆腐屋さんに行くことが旅のメインて最高でしょ?笑
なので、彼女が行きたい豆腐屋さんを中心に、私が宿を探したり、スケジュールを組み立てたりしました。
なので、これから色々な写真が登場しますが、豆腐屋さん以外は全てサブイベントです。笑
【8月14日(1日目)】
まず8月14日のランチに徳島県佐那河内村にある虎屋 壺中庵(とらや こちゅうあん)に行きました。
こちらのお店の大将は、京都の「嵐山吉兆」で修行をされたそうで、全国各地からお客さんが集まる超有名店。
なんでこちらのお店を見つけたかというと、emiちゃんが行きたいお豆腐屋さんから徒歩30秒の場所にあったから。笑
お盆だし予約埋まっているかなぁーと思いつつ電話してみると、2週間前にも関わらずすんなり予約できました。
(アワビの塩蒸し。冬瓜と一緒に葛でとろみをつけてあります。)
なんと、ランチ1万円のお料理をいただいてきました!
emiちゃんに値段言うの忘れてて、当日伝えたらびっくりされました。笑
旬の素材の美味しさと出汁の旨味を活かした本当に繊細な味付けで、引き算の素晴らしさに感動しました。
(はものお寿司、はもの子の寒天寄せなど)
あれこれ手を加えるよりも、丁寧にひいたお出汁と旬の新鮮な食材を使うことこそ最高のおもてなし!
と感じる一方で、手が込んでないように見える料理の裏には一つ一つとても丁寧な下処理がされているし、出汁を引くのにどれだけ時間をかけているのかも想像できる。
料理だけでなく、季節のあしらいやうつわや箸などの一つ一つが全てお料理を引き立て、味覚だけでなく『五感でいただくお料理』だなぁと思いました。
実は、emiちゃんと一緒にもう一人、いつもお世話になってるフードフォトグラファーの近藤奈央さんもお誘いして一緒にランチをしました。
奈央さんの住んでいる神山町は佐那河内村からとても近いのでは?と閃いて、お誘いしたのですが、聞けばしょっちゅうお店の前は通るけれど、入ったことがなかった!と喜んでくれました。
(車えび、鯛、はものお刺身。車えびがブリブリで凄い食感でした。)
そんな奈央さんは、現在ご自身で曲げわっぱ作りをされていて、その関係上ものすごく木材について詳しいんです。
壺中庵さんで使われているお箸も、「これは奈良の吉野杉ですね。高級な日本料理のお店では必ず吉野杉のお箸を使うんです」というお話をしてくれて、ますますこちらのお店の素晴らしさを理解できたわけです。
(天然物の鮎!笹と竹を使った夏らしい盛り付けが美しい)
しかも、これは偶然ではなく必然だと思うんですが、奈央さんは奈良の吉野に行って木材のことについて学びを深めたいたいと言うではありませんか。
で、emiちゃんは奈良県民。
私は奈良の吉野葛を使った料理が食べたい。
おお!じゃあ3人で、奈良旅行しよう!!!来年5月の中旬くらいね!とそこまで話が進みました。
(じゃがいもと片栗粉で作った生地に蛸を入れて、出汁仕立てのトマトスープに浮かぶたこ焼きみたいな一品)
こういう偶然はもはや普通なので、何もびっくりしたりしないんですが、ご縁て本当に大事です。
だからこそ私は、初対面同士の友人でもこうやってご飯に誘っちゃったりするのを平気でします。
そんな場で、どんな化学反応が起きるか想像するのが最近の趣味です。笑
(銅製のお釜で炊いた鮎飯と香の物。こういう道具一つひとつのこだわりが日本料理の美しさなんだなぁ!と感じました)
1万円のランチなんて高いー!と思う方も多いと思うのですが、これだけの食材を集めて手間をかけて作られたもので、給仕さんの人件費なんかも考えると、安いくらいかも・・・。
こういうお店に来ると自分の品格を問われているような気がします。
味覚だけでなく『五感でいただくお料理』だってことが理解できなきゃきっと高いだけって思う人もいる。
引き算のお料理なので、化学調味料の味付けに慣れた人だときっと物足りない、味がしないと言う。
(甘夏のゼリー。ぷるんとした食感はゼラチンだけで固めたものではないようです)
あとは、空間や誰と一緒にいただくかも大事だし、最終的には自分の心の状態こそ重要だと思う。
「何を食べるか」よりも「誰と、どこで、どんな風(どんな気持ちで)に食べるか」が大事だって、思うんです。
だから、家庭で作るお料理も心を込めて作ったら、家族と食卓を囲んでワイワイ話しながら食べるのが一番!って思います。
みんなが携帯いじりながら食べるとか、テレビ見ながら食べるとか、一人ぼっちで食べるとか、そういう状態だと美味しさが半減してしまう。
(羊羹と「黒文字」という木の名前そのままの楊枝。温かいお抹茶を涼しげなうつわでいただくのも素敵)
もちろん作る人に余裕がなかったり、嫌嫌やってたり、コンビニやスーパーのお惣菜ばっかりで心がない料理だと、食べる人たちにもそれが伝わるのかなって思います。
愛とか心とか思いとか、目には見えないものだけど、愛を込めたり、心を込めたり、思いを込めることってレシピよりも大事な要素だと私は信じています。
だからこそ、こういうお料理をいただく時には、愛や心や思いを受け取っていただきたい。
そんなことを教えてくれた素敵なランチでした。
徳島市内から車で40分程度の場所にあるので、皆さんもせひ機会があれば訪れてみてくださいね!