【スリランカの旅_vol.3】やっぱりアンマの味は最高!(2018/01/18)
12月26日。友人旦那宅に泊まった翌朝、私たちを起こす声が(たぶん英語でgood morningと聞こえたような・・・)
なんと!おばあちゃんが部屋までミルクティーを持ってきてくれました。
朝から温かいミルクティーを飲むのは、スリランカ人の習慣だそうです。
なんと優雅な気分。
ほんのり甘みもあって、(たぶんヤシの蜜のシロップかな?)あぁ、至福の朝、幸せとはこういうことか。
自分でお茶を入れるのではなく誰かが入れてくれたお茶だと、なお一層美味しく感じるのは何故だろう。
朝ごはんは、こちら。
ココナッツミルクで炊いたスリランカの赤いミルクごはん「ラトゥ ハール・キリバット」(写真左)
”スリランカ南部で獲れる赤いお米「ラトゥ・キャクルハール」を使ったキリバットです。
スリランカの言葉でキリはミルク。バットはごはん。
スリランカではミルクは純粋なイメージがあり、この牛乳を沸騰させることは、何かを新しく始める意味が込められているそうです。
そのためお正月の夜明けの食事、誕生日、そして各月の1日に朝食として食べる風習があります。
さてキリバット。
昔は牛乳を使って炊いていたそうですが、お祝い事、神様に近いお料理の為、 生き物の牛乳ではなく、現在ではココナツミルクが使われています。”
定番の朝の一品「ルヌ・ミリス」(写真右)
”お祝いご飯「キリバット」に必ず添えられる美味しいお供。
モルディブフィッシュと呼ばれるカツオブシと唐辛子や塩などで作られたピリリと辛いオカカみたいなものです。
これがまさにスリランカのおふくろの味。
作り方は難しくないんですが、おふくろが作ると滅法美味しくなります。
そんなわけで、シンハラ語でルヌは塩。ミリスは唐辛子です。”
(出典:ニキズキッチン 外国人の自宅で習う料理教室)
そしてこちらは、モルディブフィッシュのカレー。
日本的に言えば、鯖のカレーです。
これ食べてびっくりしたのが、私スリランカにこんなカレーがあることなんて全く知らないうちにAdvance講座のレシピで鯖カレーを作ってたんです。
結構ゴロゴロとモルディブフィッシュが入っているので、ボリューム満点でした。
スリランカでは、ごはんとカレーと副菜をお皿の上で混ぜながら食べるのが一般的。
日本的にごはんの上にカレーをかけて食べても美味しいんですが、断然混ぜた方が美味だよ!と友人旦那が言うので、私もこの時恐る恐る手で食べることにチャレンジしました。笑
ほんと、混ぜると全然違う!抜群の美味しさでした。
さぁ、朝ごはんが終わったらお昼の食材の買い出しへ出発です。
やってきたのは近くの果物やさん。
この膨大なフルーツの山!山!山!
傷つくとか見栄えとか全く気にしてないですよね。
マンゴー、パパイヤ、パイナップル、バナナが所狭しと並んでました。
そのお隣のスーパーにも立ち寄ります。
スリランカカレーを作るのに欠かせないのはスパイスだけではありません。
こちらの通称”カレーリーフ”は、必須アイテム。あとはレモングラスに似たフォルムの”ランペ”というハーブもよく使われます。
日本的に言うなら、ローリエかなぁ・・・。
あとは、ライムも必須アイテムです。
日本ではライムを手に入れるのはなかなか難しいですが、瀬戸内ならスダチとかレモンで代用できます。
料理を飽きさせず美味しくまとめるのに酸味のあるものって本当に欠かせないですよね。
おうちに帰ってきて、いよいよアンマの特別料理教室のスタートです!(スリランカではお母さんのことは"アンマ”と呼びます。)
友人旦那、お母さん、おばあちゃん、みんなで一斉に料理を始めます。
実は、料理に使うココナッツは、家の裏の木から採ってきたばかりのものを使います。
(木から採るのも、先がココナッツに引っかかるように曲がった竿竹みたいな長い棒で、ゆさゆさ実を揺らして落として採ります。結構原始的でした。笑)
慣れた手つきでココナッツの下ごしらえを始めます。小さな頃から、下ごしらえは彼の仕事だったそうです。
パカっと割れたら、私たちがイメージするあのココナッツ!実は、このくぼみにたっぷりと入っているがココナッツウォーターです。
(写真ではすでにココナッツウォーターを取り出し、みんなで飲んだ後です)。
これから、ココナッツの白い部分を専用の機械を使って削っていきます。
キッチンカウンターの端に据え付けられたココナッツを削る機械。
友人旦那はとても簡単そうに削っていましたが、試しにやらせてもらうと案外難しい。
キッチンにココナッツの香りが漂い、お腹もだんだん空いてきました。
削ったココナッツに水を加え、絞った液体がココナッツミルクです。
またしても専用の笊(ストッキングのような伸びる素材のもの)でギューっと絞っていきます。
ココナッツミルクって、水を加えてるんだって知りちょっとびっくりでした。
残ったカスは、ポルサンボールというココナッツ(=ポル)の和え物(=サンボール)の材料になります。
石製の大きいすり鉢に、唐辛子・ココナッツミルクの絞りカス・玉ねぎ・塩・チリ・ペッパー・薄くスライスしたモルディブフィッシュを入れて、潰しながらよく混ぜます。
最後にライムをぎゅっと絞って出来上がり。
おばあちゃんが作ってくれるというだけで、もう何倍も美味しくなること間違いなし。
前日の夜におばあちゃんが作ってくれたものを一度食べているので、あの美味しい味が自分でも作れるようにと材料を必死にメモしました。
こちらは、お母さんが揚げてくれたパパダン。
うすいパリパリした塩味のおせんべいで、手で崩しながらカレーやごはんやポルサンボールと混ぜて食べるものです。
ということで、お昼ご飯ができました!
写真には、ポルサンボールやパパダンは写ってないですが、他にもてんこ盛りの南国フルーツまで登場して、とても豪華なお昼でした。
「もうお腹いっぱいなんだけど・・・」と言いながらついつい手が止まらず、結局毎回食べ過ぎる。
でも不思議とそんなに胃もたれしないのは、きっとスパイスのおかげです。
やっぱりおうちのごはんは最高!
毎食カレーでも味つけが違ったり、付け合わせが違うので、飽きずに食べられます。
作り方を見せてもらったということもあり、この日のお昼ごはんが一番印象深い思い出になりました。
では、スリランカの旅_vol.4へ続きます。
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