「絶対にデッカくなってやる。」(2019/06/26)
今日、久しぶりに仏生山温泉に行ってきた。
昔、まだ私が高松に来たばかりの頃には、頻繁に通ってた。
湯船から中庭の景色を眺め、いつもいつも同じことを考えていた。
「絶対にデッカくなってやる。」
あの頃の私は相当なハングリー精神だったと思う。
だって、高待遇・安定・医療費補助など絶対に捨てられないと思ってたものを全部捨てて、旦那さんだけを頼りに香川県にやってきたから。
仕事を辞めたばかりで当然自分の稼ぎはない。
会社勤めで独身で実家暮らしだったから、自分で稼いだお金は全部自分のために使えたのに、それがゼロになって、貯金を切り崩しつつ、旦那さんにご飯を食べさせてもらうというのが、すぐには許容できなかった。
だから、「絶対に有名になって、教室を成功させてやる!東京で学んだ講座にかけた金額以上に稼げるようになる!」という熱い思いが、温泉のように湧き上がっていた。
今回、トークショーをするために過去の自分を振り返る作業をしていたら、移住後のアメブロ時代の更新回数の多さに自分でもびっくりした。
月平均25本ほど書いている・・・。
多い月は30本。ほぼ毎日書いている・・・。
(そういう月に限ってレッスンも10日間してたり・・・。)
しかも、結構いい写真といい文章綴ってるな、頑張ってるなと「今」の私が思う内容。
(あの頃は、もっと綺麗な写真を撮りたいのに!どうすればいいの?ともがいていたけど)
あの時の貪欲さ・ハングリー精神、ハンパない!!!!
今はワクワクに溢れているけれど、あの時の感覚とは全然違う。
あの時は「(サラリーマン時代と比べて)お金もない・友達もいない・とにかく出来ることをやるしかない」と無いもの尽くしで、それが起爆剤になってたなぁ。
『ワクワク』のエネルギーも前に進むためにとても大事なんだけれど、「ない!やばい!やってやる!」という焦燥感のエネルギーをいい方向に使えば、そっちの方がスピードが速い。
LINEライブ『トークショーのアフタートーク』で話した内容で、
・東京で受けた講座が50万円だったから、それ以上に絶対元とってやる!(つまり稼げるようになってやる!)と思ってた。
・毎月9万円の薬代を自分で負担しないといけなくなり、病院に行くたびに現実を突きつけられて不安が募っていくのが辛い。だから不安に思わないくらい、稼げるように私はなるんだ!という思いでやってきた。
こんなことを話したら、なんだかとても好評でびっくりした。
「稼ぐ」という言葉になんだかいやらしさを感じていたし、ふんわり糀家というキャラクターらしからぬ発言だなぁと思ったけれど、本心そう思ってここまで頑張れたんだから隠してもしょうがない。
まきちゃんという素晴らしいゲストのお陰で、自分の本音をLINEライブでさらけ出して、気づいたことがある。
私は常々講師たちに「お金よりも経験を大事に」と伝えてきた。
目先の売上ばかりを気にしてしまうと、お金で買えないものが見えなくなってしまう。
世の中にあるものは何でもお金で買えそうで、実はお金で買えないものの方が本質的に価値があると思う。
例えば、愛・友情・家族・仲間・ご縁・信頼・勇気・自信・安心とか。
けれど、料理教室を始めるとどうしても1つ1つのレッスンで赤字が出ないように、自分の労働に対して妥当な金額が得られるのかどうか、という意識になる。これが普通。
人が集まらないと、レッスンの金額が高いから?と思ってどんどん下げたりレシピ数を増やして、でも人は集まらないし、一層悪循環にハマる。
目先の売上だけを見てしまうと、どんどん自分追い込んでしまうから、「点ではなく線で見てほしい」。
レッスンで赤字が出ても、そこで出会った人とのご縁で教室が拡大していくことがあるし、自分の労働に対して正直時給にもならないくらいの仕事もあるけど、それが経験値になって、いつか妥当な金額がいただける仕事が回ってくる。
だから「お金よりも経験を大事に」ね。という話になる。
でも、ちょっと待って!私自身、そうは思いながら「稼ぎたい」とも思っていたし、今もまだまだ思っている。
それって矛盾するよね・・・?でもお金も大事だよね?という答えまでしか出てなかった。トークショーの日までは。
「お金よりも経験を大事に」って表現が正しいようでちょっと間違ってるんだ!
「お金自体よりも、〜したいという経験を大事に。結果的にお金も付いてくるから大丈夫」って表現が正解。(今時点での正解で、この先もっとしっくりくる表現が見つかるかもしれない)
『経験したい=まだ実現出来ていないことを実現したい』って意味。
今の世の中、起業した後の目標が、生活のために・貯金を切り崩したくないから・サラリーマンの時と同じくらい「お金を稼ぎたい」って人はうまくいかない。
なんとか生活出来ているよね?
貯金を切り崩しながらも回ってるよね?
月20〜30万円くらいを稼ぐ経験はサラリーマン時代にしてるよね?
=まだ実現出来ていないことじゃないよね?
だから私の場合、『サラリーマンの時には手にすることが出来なかった額が稼げたぞー!という達成感を味わって、会社を辞めてよかった!と安心し、自分を納得させる経験がしたかった。』
まだ経験したことがない未知の世界を知りたい!やってやるぞ!という誓いを仏生山温泉に浸かりながらいつも考えていた。
「稼ぐ」という言葉に長年いやらしさを感じていたけれど、「お金を稼ぐ経験がしたい」とすると自分がスーッと許容できた。
それでいて、教室始めた初年度は、とにかく自分がゼロだから何でも「経験がしたかった」。
色々、学んで、成長することに価値があるって思ってて、カルチャーセンターの講師とか、島でレッスンとか、東京でコラボとか、何でもやってみたし、自分から営業にも行った。
そうしたら、2年、3年と経った時に、その経験が「愛・友情・家族・仲間・ご縁・信頼・勇気・自信・安心」を全部運んで来てくれた。
そして、結果「お金を稼ぐ経験」も付いてきた。
だから、この方法しか私には教えられないし、今後は「こうやって私は料理教室をやって成功したよ!って日本中で語って、もっと幸せの循環を拡げる経験がしたい。」と思っている。
もっと色々な経験がしたい。
人がしたことのないような経験を沢山したい。
まだ見ぬ世界を見たい。
心踊り沸き立つ瞬間を何度も何度も味わいたい。
お金だけを皆んな稼ぎたいわけじゃない。
その先の何か、目に見えるモノなのか?目に見えない何か?
お金で買えるのか?買えないのか?
自分の本音は何なのか?
その先が見えた時が、本当の自分と出会い、夢が叶う時なのかもしれない。